小さなほころびに会社の行く末を見て、襟を正せと言った。
■こりゃ、いかん!
ある経営者の方がうちの会社で講演をしてくれた。
本も出してる有名な人。
もしかしてすっごいオーラとかあったりするのかなぁ~!
って、私はとっても楽しみにしてた。
単なるミーハー・・・(苦笑)
その人の本を読んで、準備万端。
接客業の方だから、本には、お客さまに対する想いと
お客さまを迎える空間に細やかに気を配る様子が書かれてた。
そういう人のお話を聞けるのは、うちの会社にとっても
すっごく勉強になるなぁって思った。
そんな貴重な講演会。
実際、その人のお話はとっても勉強になった。
だけど・・・うちの会社が全然イケてなかった。
で、こりゃ、いかん!って思ったわけ。
■いかんポイント①
開始時間になって、その経営者の方も会場入り。
さぁ、はじまりだ~!
・・・って思ったところで、
バラバラ遅れて入ってくるうちの社員!!
しかも、事務局の人が、前の方の席にその人たちを案内するもんだから
みんなの視界に入って、結局、その人たちが全員、着席するのを待つ羽目に。
時間にして数分のこと。
でもでも、社外のお客さまを待たせてどーする!!!
前の方に空席がないようにって配慮だと思うけど、ズレてるってば!
遅れてきた人は、後ろの席でいいじゃん。
もしくは、入場禁止!
っていうか、そもそも、遅れて来ちゃいかん!
■いかんポイント②
さて、仕切り直し。
事務局の人の司会進行。
「社員の皆さま、本日はお忙しい中、お集まり頂きありがとうございます」
ん?
「そして、本日は○○にも関わらず、たくさんの役員の方にもお越し頂き、
どうもありがとうございます・・・」
んんん??
その挨拶いる??
社外の人の前で、身内の社員、役員に向けてありがとう???
一体、どこ向いて仕事してるの!?
そんなことより、早くお客さまを紹介しなきゃ!
■いかんポイント③
講演中、うちの偉い人たちの座ってるエリアから、あいづちが聞こえてきた。
「ほーお」「へぇ」「なるほど」って。
別にあいづちはいいんだけど・・・。
そのあいづちの人、本に書いてあるエピソードにも「へぇー」を連発。
さては、本、読んでないな、って思った。
繰り返すけど、一般職じゃなくて、偉い人。
本を読んでおくのって、最低限の礼儀だと私は思うし、
何かを学ぼうと思ったら、読んでおくでしょ、普通。
みんなを率いる立場にある人は、受け身じゃいかん。
ま、でも、私の憶測。
実は本を読んだけど、はじめて聞いたようなフリをするのが
ハリウッド級に上手、っていう可能性も0.1%くらいはある。
■事務局へフィードバック
それくらいいーじゃん、って言う人も多いかもしれないけど
私は、こういうところに会社の本質って出るんじゃないかなって思う。
お客さまの方を向いてない。偉い人も受け身。
みんなで襟を正さなきゃ、会社は潰れちゃうよー。
少し迷ったけど、事務局の人たちにメールを送ることにした。
講演会のお礼と感想を書いてから、社外の方を迎える私たちの姿勢は
全くもってイケてなかったって書いた。
会社が潰れちゃうんじゃないかってことも書いた。
次回は5分前に社員を集めて、社内向けの挨拶はすませてから
社外の方を呼びに行くのはどう?って提案もしてみた。
まじめに仕事してる人を傷つけてはならぬ!ので、
とにかくソフトにソフトにって思いながら・・・
私には分からない事情もたくさんあるかと思いますが・・・
偉そうに並べ立ててしまって・・・
そちらのご苦労も知らずに・・・
一方的に申し上げてしまって・・・
本当に心苦しいのですが・・・
あれ、なんか逆にウソくさい?
そんなに心苦しいんなら書くな!って思われちゃうかな、
なんて思いつつ・・・
送信!
■事務局の人からのお返事
メールを送って2時間後。
長文のお返事メールが届いた。
事務局の人、真正面から私のクレームを受け止めてくれてた。
確かにイケてなかったと。次回はもっと工夫するって。
この会社で働いていてよかったと社員のみんなに思ってもらえるように、
頑張りたいって書いてあった。
あ・・・すごくいい人・・・じゃん・・・って。
まともに読んでもらえるなんて思ってなかった。
こんなにすぐ、こんなにちゃんとしたお返事を
書いてくれる人がいるなんて、すごく嬉しくなった。
まだまだ、うちの会社、手遅れじゃない。
■言ったり言われたりがきっと大切
やっぱり気になったことはちゃんと言おうって思った。
それと、私も事務局の人みたいに、他の人に言われたことは
素直に受け止めようって。
お互いに言ったり言われたりしながら
みんなで、少しずついい会社にしていけたらいいもんね!