Be prepared to be amazed.

全社員に宛てて長文のメールを送る役員がいる。頑張る社員を紹介して皆さんも頑張りましょう!と鼓舞するメール。言ってることは別におかしくないし、リーダーっぽいけど、私には伝わってくるものがなかった。


こんなに文字を費やして社員のことを語っているのになんとなく社員に対する愛情が感じられない気がした。そんなの気にしてるの私だけだろうけど、発信するからには社員の心に届いてナンボだと思う。じゃなかったら長文メールなんてただの自己満足。


◇◇◇


ある日、その役員がうちの部門で講話をしてくれるっていう案内が来た。これは行かなきゃ。メールだけで判断するのはフェアじゃないから。


・・・と言いつつ、全く期待していない自分がいた。このままネガティブな気持ちで話を聞くのはよくない。こんな時はこのTED。話を聞くときに大切なことを教えてくれる。



Be present. Be in that moment.
身も心もそこにいなさい。その瞬間にいなさい。


Keep mind open. Be prepared to be amazed.
相手の人は、必ず、あなたが「すごい!」って思う何かを持っている。だから、いつでも素直に感動する心を持って話を聞きなさい。


ちなみに、相手の目を見なさいとか、相槌を打ちなさいとか、そういうアドバイスはゴミみたいなもんだから、忘れなさいって。


There's no reason to learn how to show you are paying attention if you are in fact, paying attention.
話をちゃんと聞いてるように見せる方法なんて学ぶ必要はないのです。あなたが実際に相手の話をちゃんと聞いていれば。


ごもっとも!!


◇◇◇


そして当日。1時間の講話。オープンマインドで臨んだはずが、50分経過時点で気づけば私の心はダークな感じ。


この役員、メモを見ながら話してるし、聴衆は一般職ばかりなのに、リーダーの話ばかりしてるし、なんかどっかで聞いたことある話ばかり・・・。TEDの教えに反して余計なことばっかり考えてる私。やっぱムリ・・・と扉を閉じかけた時、耳に入ってきたひと言。


「皆さんの仕事を自分なりに理解したい」


「自分なりに」という言葉にまだ手の届かぬものに向かう謙虚さを感じた。そしたら急に、あぁ、この人はすごく真面目な人で、自分の理想のリーダーに近づこうと頑張ってるんだろうなぁって思えた。真面目な人だから、伝えたいことがきちんと伝わるようにメモをつくって、それを見ながら話しているんだろうなって。


◇◇◇


Open minded で prepared to be amazed の姿勢でいないと感じ取れないことがある。そうやってはじめてフェアに物事を見ることができるのかも。